大人の皆様へ

 人間の子どもって皆んな未熟児で生まれてくるのです。動物って、生後すぐに立ちますよね。人間は1年近く経ってからやっと自分で歩けるようになるんです。
理由は、進化の過程で4本足から2本足になったことで、胎内に大きくなるまで入れておけなくなったからだとか。そして、未熟児を守りながら育てるためには、群れになって協力し合って子育てしていく方法をとった、とても社会的な動物なのだというのです。
 なので、子どもとママだけで家で育てるのは不自然なんです。協力し合って食料調達や生活に必要な諸々をやりながら、子どもたちも子どもたちで集まって(乳飲み子を抱きながら見守る大人もいて)遊んだり大人の真似をして仕事を手伝ったりしながら、多くのことを学び育ち合う。それが自然の姿なんです。
 ですから、保育園も同じ1つの群れなんです。子どもを囲んで育ち合う、そこに職員と保護者との区別なんて本当はいらないと私は勝手に思っています。共に、この保育園をみんなの保育園にしませんか?

そこで3つのお願いです。

1.子ども1人1人を尊重する

至極当たり前のことのようで、難しいことだと思います。私たち大人は子どもを未熟な生き物だと思ってますから。本当は進化していて、大人より生まれつき高等な新人類かもしれませんよ。私たち1人1人もそれぞれに経験したことも違いますし、感じ方も表現方法も、得意不得意も違います。別の人間同士です。そして、それぞれが歩んできて今ある環境と持って生まれ育ててきた能力を使って、懸命に生きています。そのステージがどこであれ、その懸命さにおいて(他人に評価されるものではないと思ってます)、尊重されるべきです。
 簡単に申しますと、
「人にやられて嫌なことを人にしない、言わない」(映画「みんなの学校」より)子どもと相対する時もこのことを意識して、常に関わる。これが相手を尊重するということのシンプルな考え方だと思います。

2.挑戦と失敗を保障する

すべての生き物は学び育つ力を生まれつきもっています。信じて待つことが最大の応援です。
先回りして、口出ししたり手伝ってしまうことで、子どもの学びのチャンスを奪わないでください。そして、失敗を責めない。失敗が最大の学びのチャンスなんです。周りの大人が悠々として見ていれば、子どもは安心して失敗できます。
 乳幼児のこの保育園時代は言葉を獲得していく意味で言葉がとても大事な時期ですが、言葉で理解し納得する時期ではありません。だから、私たち周りの大人は言葉で教えるということに頼ってはいけないと思います。教えているつもりでいて、子どもは大人の顔色をみたり、怒られるから褒められたいからしているということが往々にして多いと思ってます。「腑に落ちる」「腹に落ちる」という言葉があります。頭ではなく、腹で本当の意味で理解し納得して自分のものになることですが、それは、体験を通した体感からしか学べないと思っています。それが、言葉と結びついた時に、本当に分かった!となるのだと思います。

3.まず大人が元気でのびのびしていること

子どもを悠々とみているためには、私たち大人が安心して見守れる環境と元気で心に余力がないと出来ません。それに、私たちがイキイキと楽しんでいれば、子どもたちは(あー、大人になるって楽しそうだなぁ)と思いませんか?子どもには未来に希望をもってほしいですからね、まずは大人の自分が元気でいられるよう努めることが、子どもにとって1番なんだと思います。
 でも、そうそう元気でいられない、そんな時は無理なら周りに助けを求める、求められた人は応える。つながりあって助け合うことが当たり前の群れにする。これが最終目標です。そのための仕掛けや工夫をあれこれ考えていきたいです。肩の力を抜いて、共に育て育ち合いませんか?

○松枝保育園の父母会ってどんなの?
○園庭ワークショップって何?